こんにちは!オリカです。
2019年6月~7月にかけて、オーストラリアとイタリアの2カ国でWWOOFをしてきました!
今回は、オーストラリアでのWWOOF生活を終了しての感想と、これからオーストラリアでWWOOFをする予定の人に向けたアドバイスをお伝えしていきます。
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目次 ※お好きなところからどうぞ
オーストラリアでのWWOOF生活を終えて
まず、今回のオーストラリアでのWWOOF体験の概要は以下の通りです。
- 滞在期間:12日間(オーストラリア自体には約3週間滞在)
- ホスト:Our Little Farm
- 場所:ビクトリア州リリーデール(ヤラバレー近郊)
- 寝室タイプ:家の一室(個室)
- ファームタイプ:オーガニック農業全般
- 滞在中に使ったお金:8,000円以下
一つひとつ、思いつく限りの感想を詳細にお伝えしていきます。
滞在期間について
今回の12日間という滞在期間ですが、私はこれくらいで丁度良かったと思っています。
予めWWOOFのサイト上でホストとマッチングをする時に、ホストにも都合があるので、到着日と出発日は具体的にホストと調整をしておきます。(ホストによっては到着日だけ決め、出発日は現地で決める、というパターンが可能な場合もあるでしょう。)
私が受け入れてもらったのが冬季だったため、正直、滞在の後半からはあまり仕事がなく、ホストのアンジーも「何をしてもらおうか…」と考えあぐねている様子だったので、これ以上滞在しても逆に気を使わせてしまったかもしれません。
それに、息子さんもまだお年頃だったので、あまり他人の私が長期間滞在しても、家族3人水入らずの時間を邪魔するのも悪いなあ、と。
また、万が一ホストとの相性が合わなかった時、「一緒に生活をするのがしんどいと思っても我慢できる日数」+「何かしらは学ぶには十分な日数」という2つの条件のギリギリの日数のラインを考え、10日前後が妥当だと思いました。
ホストファミリーについて

今回のオーストラリアでの滞在では、とても素敵なホストファミリーに恵まれたと思っています。
お母さん、お父さん、息子さんの3人家族+4匹の犬と3匹のアヒルという家族構成でしたが、3人には本当に良くしていただきました。
特にお母さんのアンジーは、いつでも私の体調や気分を気にかけてくれて、自分の他の仕事があるにも関わらず、いつも丁寧に仕事を教えてくれました。
プライベートの事やちょっとした愚痴、趣味の話や世間話など、仕事以外の話もしてくれて、こちらもすぐに緊張を解くことができましたし、パーティや動物園、親戚との食事会にも連れて行ってくれ、家族の行事や友人との会合にも参加させてくれました。
お父さんのステフは、元プロの料理人で、とにかく毎晩の夕食が私の一番の楽しみでした。優しくて、面白くて、とにかく家族思い。
息子さんのルークはお年頃の男の子。一日一回はアンジーやステフとぶつかっていましたが、本当に優しくて思いやりがあってがんばり屋さん。学校で日本語を勉強していて、私にも気さくに話しかけてくれました。
ちなみに犬4匹は全てレトリバーとプードルのミックスで、かなりの大型犬。どの子もみんな超個性的で、家族の一員と自覚していて、こちらも全力でぶつかっていきました。笑
とにかく、ホストファミリーに関しては本当に恵まれていたと思います。
仕事内容について

先程もお伝えしましたが、6月のオーストラリアは冬季です。
恥ずかしながら季節の事は出発前には全く考えておらず、現地に言ってアンジーに「冬場だからあまり仕事がないの、ごめんね」と言わせてしまう事になって始めて、「それはそうだ…」と反省。
春~秋にかけては、とにかくとても忙しいらしく、出来れば途切れずにウーファーに来てもらいたい、という程とのこと。
それでも今回の12日間の滞在で、2/3くらいは有機農業について少しでも学べたかなと思っています。私の活動内容をリストにしてみました。
- 雑草抜き(オーガニック農法の90%は雑草抜きbyアンジー)
- 野菜の種まき
- 土壌づくり
- コンポスト(堆肥作り)
- 野菜の残渣処理
- 温室での野菜の苗植え(もちろん雑草抜きから…)
- ウサギ狩り(ステフのお手伝い)
- ガーデニング
- 剪定
- 庭掃除
- 落ち葉拾い(堆肥づくり)
- ステフの料理の手伝い
- アンジーの買い物の手伝い
- 動物達のお世話
- 家の中の掃除
- 洗濯
…など
夏場だとまた仕事内容はがらっと変わってくると思います。
お金について

とにかく、噂には聞いていましたが、WWOOF生活中は「ほとんどお金を使いません!」というより使う必要が全くありません。
食事や寝る場所は全てホストから提供されますし(その代わりにファームで仕事をする、というのがWWOOFの基本的な仕組み)、ファームが森の奥深くにあるので、徒歩圏内で買い物する場所もバスなども無く、買い物はアンジーが車で一緒に連れて行ってくれ、食料や日用品はアンジーが買うので、私がお金を使う事はありませんでした。
冒頭に書いた「滞在中に使ったお金:8,000円以下」の内訳は、ボトムスを一着購入した分と、1日だけフリーの日をもらって日本人のママ会に参加させてもらった時に使った朝食代。それと、Healesville Sanctuaryという動物園に行った時の入場料と、自分用に購入したピアス。これくらいです。
これからオーストラリアでWWOOFをする人へアドバイス
「ホストと交流するのがしんどいなあ…」
慣れない環境で他人としばらく生活をしていると、気も使いますし、まして英語でのコミュニケーションとなると、「話すのしんどいなあ、面倒くさいなあ…」と疲れを感じることもあるでしょう。
私も、滞在中に何度か思いました。
ホストファミリーはとても良い人達なのですが、こちらの気持ちの問題で、「夕飯食べたら早く部屋で休みたいなあ…」と思う事も。
日中に多くの人に会ったり話したりすると、なおさら「人疲れ」すると言いますか、「もうしばらく新しく会う人がいませんように…」とさえ思ってしまう始末。
ただ、アンジーが一度「以前受け入れたウーファーの中には、毎晩夕飯を食べたら真っ先に寝室に戻って、次の日の朝まで姿を見せない子もいたの。気持ちも少しは分かるけど、それは私達としては結構寂しいし、せっかく別の国から来てるんだから、もっと交流した方が楽しいし、お互い勉強になるじゃない。いつもそうするのはしんどいだろうから、毎日とは言わないけれど。」と言っていました。
確かにその通りだと思います。
「今日、しんどいなあ」と思った時、無理せずに「今日は疲れたので早く寝ますね」と言って寝室に戻る時もあれば、調子がいい時やお酒を飲んだ時は、テレビや映画を観たり、エクササイズをしたり、話をしたりと、ホストと同じ過ごし方をする時もありました。
私はどちらかと言うと最初から積極的に交流したいと思っていた方ですが、断然、普段から交流していた方が仕事もしやすくなります。
ただ、しんどい時は「無理」はしませんでした。ストレスになっては元も子もありません。
できない事は「できない」、したくないことは「しない」

ストレスになるような仕事なら、しない方がよいです。
自分が苦手だったり、したくなかったりする仕事を無理にする必要はありません。ましてやそれが自分にとって少しでも身の危険を伴うと感じたら、拒否してください。
その代わり、自分のできる事を、出来る範囲で精一杯すれば良いです。
「新しいことにチャレンジする」「自分が今出来る以上のことをして能力を高める」という考え方は、健康な身体と精神状態、安全な環境といった条件が揃ってからの話です。
私は最後の日の2日前、ホストが誰もおらず一人で留守番をしている日、気温も低いのに雨の中ずっと外でバラの剪定をしていて、風邪をひいて熱を出し、1日と半日、ずっと寝込んでしまうという事態を招いてしまいました。
今思うと「これをなんとか終わらせないと!」という意味不明の使命感で「ハイ」になっており、無理をしたのが祟ったと思っています。その後ステフが仕事から帰宅して、「雨降ってるのに何してるの?早く中に入りなよ!」と強制終了させてくれました。
耳を英語に慣らしておく

英語が流暢に話せて、コミュニケーションに全く問題なし!
という方は、羨ましい限りです。
私は大学の時にアメリカに留学をしており、帰国して英語を全く使っておらず、かなりのブランクがありましたが、日常会話くらいなら大丈夫かな~と思っていました。
しかし、少し甘かったです…。
発音やアクセント、言葉の言い回しがアメリカ英語のそれと少し違うので、耳を慣れさせるのに多少の時間を有しました。
発音やアクセントの違いが問題にならないくらい、英語が完璧に自分のものになっていて、語彙や慣用句を知っている方なら大丈夫だと思いますが、私は英語がまだ自分の言語になっていないので、最初ホストファミリーとのコミュニケーションに少し苦労しました。
ちなみに、パパのステフはヨーロッパの「オーストリア」の出身で、かなり訛った英語を話すので、ステフの英語にもちょっと苦戦…。
私のように、「英語にちょっと自信がない…」という方は、出発前にオーストラリア独特の言い回しや語彙、慣用句を覚え、YouTubeなどを見て、色々なアクセントの英語に慣れておくとよいかもしれませんね。
ホスト選びには時間をかけて!
結局、何かトラブルや問題が起こるとすれば「ホストファミリーとの相性」でしょう。一番大切だと思っています。
WWOOFオーストラリアのサイト上で自分でホストに受入のお願いの連絡をするのですが、私はホストファミリー選びに1ヶ月時間をかけました。
気になるホストが見つかったら、自分の持っている英語力を最大限に駆使して、端から端までプロフィールを読みましょう。どんな人達がいるのか、過去にWWOOFerをどれくらい受け入れているのか。
それから、ネットを使ってその施設の事を入念に調べました。
ファームや施設のホームページやSNSがあればそれを見る。オーナー個人のFacebookが見れるようなら少し覗かせてもらって、どんな人なのか想像する。住所が見れるなら、google mapで周りの環境を見る。
そしてピン!とくるホストだったら、こちらからコンタクトを取ります。返事の返し方(返信が早いか遅いか、丁寧か、めんどくさそうな感じがないか、質問に的確に答えてくれているか、フレンドリーか否か…など。こちらからコンタクトをとっても一回目の返信がないホストもたくさんいます。)も大事な判断材料になるでしょう。
結局は現地に行ってからホストと顔を突き合わせて話をしてみないと分からないところも大部分ありますが、下調べは予備知識はしておくとよいと思います。
オーガニックや農作業に関係の無い仕事や活動でも「何かしら学ぼう!」という意識を持つ
冒頭にも書きましたが、今回は冬季だったということもあり、あまり農作業らしい農作業は滞在期間の半分くらいしか出来ませんでした。
正直、今回の滞在に「オーストラリアの有機農業を体験する」というテーマを与えると、少し物足りないように感じたかもしれません。
しかし、一見オーガニックや有機農業に直接的には関係の無い作業や活動、生活でも、ほんのささいな一片を切り取った時、その一つひとつが、「この場所が有機農業に適した土地になるべくしてなっている」と思わされる事が多々ありました。
これだけ空気が美味しくて水が綺麗なこと、健康な土、多種多様な虫がたくさんいてのびのび育っている植物、生き生きしている小鳥や野生動物、新鮮で美味しい食べ物、心が温かくてエネルギーに溢れて人生を楽しんでいる人々、夜ぐっすり眠れて朝がこんなにも気持ちいいと感じること、自然の豊かさ。
これら全てが「オーガニック」の根幹の考え方に通じるもので、人間も含む全てが相互作用・循環しながら時間だけが進んでいく事を意識できた時に、それ自体が「=学び」なのではないかと思いました。
最後に

WWOOFオーストラリア編はこれで終了です。
このブログ内でも何度も書いていますが、「オーガニックを学ぶには農業をする事が大切」だという考え方はこのオーストラリアでのWWOOF体験でより強固なものになったと思っています。
オーガニックについて学びたい方、オーストラリアでWWOOFをしたいと思っている方、是非してください。人々はもっと農業に興味を持ったほうがよいと思っています。人間生活の基本中の基本です。
パスポートを片手に、航空券だけ買えば、すぐに始められます。難しいことは何もなし!衣類以外何もいりません。
WWOOFがより世界中で広まって、人々がもっと本来の人間らしい生き方を楽しんで、地球の一部であると自覚できるきっかけになることを願っています。
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オーストラリア編
- オーストラリアでのWWOOF体験談①!ホストファミリーと初対面。
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イタリア編
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