こんにちは!オリカです。
2019年6月~7月にかけて、オーストラリアとイタリアの2カ国でWWOOFをしてきました!
これから海外でWWOOFをする予定の人、オーガニック・有機・ビオに興味のある人、有機農業について学びたい人に向けた体験記を数回に分けてお送りしていきます。
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目次 ※お好きなところからどうぞ
ジビエ料理のレシピを習う
今日の仕事はバーベキューの準備のお手伝いです。
本日も午前中からステフに着いて回って、薪の準備や料理の下ごしらえをしていきます。
まずは、昨日ステフが狩ってきたウサギ肉の煮込み料理から。
◆ウサギ肉の洋風煮込み◆
○材料○
- ウサギのお肉(塩・胡椒で下味をつけておく)
- オリーブオイル
- ニンニク
- 玉ねぎ
- ローズマリー
- トマトペースト
- 砂糖
- 赤ワイン
各材料の分量は「適量」で。笑
①昨日ステフが狩ったばかりのウサギの肉。これを適当な大きさに切り、塩胡椒で下味をつけておきます。

②塩と胡椒で下味をつけたウサギの肉を、オリーブオイルを熱した鍋で焼いていきます。
③ウサギの肉に火を通している間に、にんにく、玉ねぎ、ローズマリーを細かく刻んでいきます。

④ウサギの肉に火が通ったら、一度取り出し、刻んだニンニク、玉ねぎ、ローズマリーを入れて炒め、トマトペーストを入れ、すぐに砂糖をほんの少し加え、炒めます。
⑤最後に、赤ワインを少々入れて更に煮込みます。

⑥先程取り出したウサギを鍋に戻し、ソースとからめます。ステフはこの後オーブンに入れて更に火を加えていました。
ウサギの肉、味のほどは…
人生初のウサギ肉のジビエ料理です。
一口目…。
食感は、鳥のササミをもっとパサパサさせた感じです。口の中ですぐにほどけますが、ほとんど脂肪が無く、ジューシーさはあまりありません。
肝心の味はと言うと…
かなりクセの強い香り。血や内蔵の臭さと草の臭いが混ざったような香りです。
私はこういうクセのあるお肉は、ものによっては好みですが、そういう臭いが苦手な人にはキツイと思います。
ウサギ独特の臭いがあり、脂肪が少なく、ヘルシーな味わいでした。ご馳走様でした。
◆カンガルーのハンバーグ◆
そもそも、カンガルーを食べるという発想がまるで無かった私。
キッチンに置かれた謎のお肉の塊を見て、「これ何のお肉ですか?」と聞くと、「カンガルーだよ」とステフ。
いつの間にか準備されていたカンガルーの肉。
○材料○
- カンガルーの肉
- ローズマリーなどお好みの香草
- オリーブオイル
- ニンニク
- 玉ねぎ
- トマトペースト
- バジルペースト
- 砂糖
分量は…やはり「適量」で。笑
①下ごしらえです。カンガルーのお肉に、ローズマリー等のお好みの香草と塩を入れ、たっぷりのオリーブオイルを入れて冷蔵庫で寝かせておきます。

②フライパンにオリーブオイルを入れて熱し、刻んだ玉ねぎとニンニクを入れ、塩と粗挽き黒胡椒で炒めます。トマトペーストも入れ、さらにバジルペーストも入れて炒めます。お好みで砂糖を少し。

↓じっくり炒めます。

③炒めた②と、カンガルーのお肉(一緒に入れた香草やオリーブオイルも一緒に)をフードプロセッサーに入れ、ミンチにしていきます。

④成形して、火を通します。

初めて食べるカンガルーのお肉の味は…
カンガルーも言ってしまえば「ジビエ」です。
一口目。
…ん?美味しい!
とてもジューシーです。かなり味付けをされていて香草も沢山入っているので、肉そのものの味は少し打ち消されているかもしれませんが、とにかく、肉汁から旨味がたっぷり出てきて、とても美味しかったです。
臭いはそれほど無く、ビーフよりも噛みごたえがあり、しっかりとした肉質です。
予想以上の味でした。ご馳走様でした。
ジビエのお肉はオーガニックなのか?

そもそも「ジビエ」とは、フランス語で「狩猟で採った野生の鳥獣の肉」の事です。
人間に管理され、飼育された畜産とは違い、森や山などの自然の中に生息している鳥獣ですので、身も引き締まって、栄養価も高いと言われています。
以前、ジビエ料理を出している旅館のオーナーと話をした時に、「ジビエって、言ってしまえばオーガニックじゃないのかな。抗生物質や成長促進剤、ワクチンなんかを打たれて管理された畜産の動物とは違って、ジビエの鳥獣は自然の中で生まれ育って、自然の中だけのものを食べて。ワクチンや薬なんかも投与されてないし。」と言われた事があります。
そんな考え方があったんだ。「ジビエはオーガニックなんじゃないか。」大変興味深い話だなあ、と思いました。
…とは思ったものの、結論から言ってしまうと、ジビエだからと言ってオーガニック、というわけではありません。
というも、オーガニック(有機)というのは、日本でいうと「有機JAS規格」という法律に則った規格があり、これに定められた基準をクリアして認定されないことには、「オーガニック〇〇」や「有機○○」と言ったり表記したりする事はできないのです。これは、オーガニックが盛んな世界中の多くの国に有機JASのような独自の規格があり、厳しい認定制度を設け、同様にオーガニックとそうでないものを厳密に分けています。
例をあげると、枯葉剤などを多く散布しているゴルフ場があるような山で採れた鳥獣は、オーガニックの状態に近いとは言えません。また、有機JAS規格に定められた有機畜産物の生産方法に「有機飼料を使用する」とある事を考えると、化学的な農薬を使っている畑の農作物を食べた鳥獣はオーガニックとは言い難いです。
そもそも、前提としてジビエは管理することが不可能なものであるため「オーガニック」とは言えない、というのが正確な表現でしょうか。
しかしながら、その旅館のオーナーが言っていたように、自然の中で生まれ育って、自然の中だけのものを食べて、ワクチンや薬なんかも投与されてないジビエの鳥獣はオーガニックに近いのではないか、という考えは決して無視出来ません。
自然界の生存競争の中に身をおいているため、限られた狭いスペースで管理された畜産動物のようなストレスも少なく、自然の摂理と食物連鎖に従って、最適なものを最適なタイミングで、最適な量だけ食べている鳥獣は、オーガニックとは言えなくても、鳥獣自身はオーガニックの考え方の根幹に近い状態にあると思っています。
しかし、それを食用にするとなると、その過程でジビエは不確定な衛生リスクが生じることもあります。適切に狩猟され、適切に最大限の衛生管理がなされ、適切に調理されることで、初めて美味しくいただけるものです。
日本では、厚生労働省が野生鳥獣の衛生管理についてガイドラインを作成しており、国としては適切に鳥獣を保護・管理しつつ、ジビエを推進する方向に向かっているのではないでしょうか。また、民間団体ではジビエのトレーサビリティ(狩猟から食卓までの過程をさかのぼって追跡できる仕組み)を確立していくなどし、ジビエの衛生管理の向上に努めているようです。
参考:”そのジビエは安全か?. 情報・知識&オピニオンimidas. https://imidas.jp/jijikaitai/l-40-245-18-01-g714, (参考 2020.5.10).
金曜の夜は家族でバーベキュー!
午前中からかかったバーベキューの準備。いよいよ暗くなり始めて、バーベキュースタート!
カントリー・ミュージックをかけながら、ワインやビールを片手に火を囲み…。
↓ちなみに、メルボルンはワインも美味しいことで有名。バーベキューにはやっぱりビールと赤ワイン!

↓火を見るとなんだかとても落ち着く…。

↓今日一日ずっと料理をしているステフ。

↓早く食べたい…


↓雨が降り始めます…

↓結局、中でグリルして食べることになりました。

↓肉!肉!肉三昧!

明日はWWOOFのお手伝いお休み(本当の休み)の日で、オーストラリアの動物をたくさん見に行ってきます!
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オーストラリア編
- オーストラリアでのWWOOF体験談①!ホストファミリーと初対面。
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イタリア編
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