オーガニックの資格を取得して仕事を見つけようとしている方へ。

こんにちは!オリカです。

オーガニックが好きで、実生活に役立つような知識を身に付けたい、オーガニックでビジネスをしようと思っていて、検定を受けたり資格を取得したりしたい、という需要に比例するように、日本国内のオーガニック関連の資格や検定がますます増えてきています。

しかし、オーガニック関連の色々な資格や検定、情報が多すぎて、決めかねている方もかなり多いのではないでしょうか。

今回は、そのようにオーガニック関連の資格や検定、受講に関して「どこが本当に信用できるのか、どれが仕事に役に立つのか、どこから始めたらいいのか分からない!」まだ迷っている方に向けて、少しアドバイスをさせていただきたいと思います。

「資格は一応持っています」

数年前、自然環境や水環境を専門に研究されている私の先輩と話をしていた時の事です。

その先輩は、ある地域の水環境や自然環境の改善プロジェクトや、自然を観光や地域振興と結びつける事業などをしたり、大人向けの講演や子ども達への環境学習を行っている研究者でした。

私は、先輩がそうやって活躍する姿を数年間ずっと見ていて、「オーガニックという分野を仕事にしたい」という意思をその時に先輩に伝えたのです。

すると先輩は「じゃあ、何ができるの?」と一言。

その頃、私は「日本オーガニック推進協議会」という組織の「オーガニックコーディネーター」養成コースというものを数ヶ月受講して、同名称の資格を取得したばかりでした。

それがふと頭に浮かび、「資格は一応持っています」と慌てて返しました。

そして先輩は「いや、資格は別にどっちでもいいんだけど、」「農業してる?」とまた一言。先輩は私の心の何かを見透かしたかのように、私の次の言葉を待っています。

私は、何か返す言葉を探そうと必死になって口を動かしていましたが、結局それ以上言葉が出ませんでした。

しかし先輩のその言葉の意味を理解するのに、そう時間はかかりませんでした。私が「はっ」となった事に気がついたのか、先輩が続けます。

オーガニックのことを勉強するなら、自分で野菜とか果物を育てるのがとにかく一番早いよ。それで、とりあえず有機JASの取得を目標に農産物を育ててみる。資格とか検定より、そうするのがいいと思う。農業からは、本当に色んなことが学べるよ」

返す言葉もありませんでした。

大好きなオーガニックで食べていきたい!仕事にしたい!そのためには、まずきちんと資格を取って検定をたくさん受けて合格して、それから自分をブランディングして、肩書を持って…コンサル業?アドバイザーなんていうのもいいな。

過去の自分を吐露することになりますが、そんな事を頭の中で想像しながら、短期集中の試験勉強をして、いくつかの検定に合格した直後の事でした。

オーガニックの基本中の基本は「農業」有機農業なくして、他の有機生産物は生産できないのです。それは分かっていた”はず”でした。にも関わらず、先輩の言葉に一瞬呆然としてしまったのは、紛れもなく、私がオーガニックを「言葉」や「頭の中」でしか学んでいなかった証拠なのです。

資格ビジネス・資格商法の落とし穴

私がここでお伝えしておきたいのは、「資格なんて意味がない、役にたたない、浅はかだ」などと言う気持ちは微塵もない、という事です。

実際に私もオーガニックコーディネーターという名称の資格を取得していますし、他の民間組織の検定も受けています。資格の方は、講座も受講しましたが、総合的に良かったと思っています。

オーガニックに限らずどの分野にも言えることですが、日本は本当に「資格・検定大国」だと感じています。

頑張ってたくさん勉強して知識をつけて、試験で高い点数を取って合格することで、社会人として何となく認められる。履歴書にたくさん書ける資格や検定があれば就職や転職に有利になる。数値的や資格の有無で人生をも左右する。

もちろん特定の仕事、例えば医師や弁護士などの特別な知識や技術、免許が必要になってくる資格試験(多くは国家試験)や、その分野では既に広く一般化している資格や検定(英検など)については除き、今の日本で普通に勤めている社会人はこのように「資格はとりあえず取っといた方が有利」といった風潮は明らかにあります。

そして昨今、民間でやたらと独自の資格、検定を作り、講座まで開講する「資格ビジネス」が日本中で急激に展開されています。

色々なことに興味を持ってそれを勉強することは人間としてこの上ない喜びだと思いますし、無駄にはなることはないはずです。

ところが、許可も規制もあってないようなこの「資格ビジネス」の拡大に伴い、その問題点も浮き彫りになってきています。

  • テキスト教材、講座受講や受験、資格取得にかかる費用が内容に見合わないほど高額である。
  • いかにも国家資格・公的資格であるかのように謳っている。(「内閣府認可」など、公的な効力があるように謳っている)
  • 誇大にその資格や検定の有効性・有用性を謳う。

など

酷い民間組織では、ほぼ詐欺のような資格や検定まであります。

残念ながら、オーガニック関連の資格・検定などに関してはまだまだこの「資格ビジネス」の範疇から出ることは無いでしょう。

さらに、私がいくつか見てきたオーガニック関連の資格・検定ビジネスには、私が上に挙げたような「問題点」に当てはまってしまっているのではないか、という民間団体や組織も一部あります

テキストの内容に一部明らかな間違いがあったり、10年近くもその内容が更新されていなかったり(正直、受けた方が不利益を被るのではないかと思うような)内容と価格が釣り合っていないオーガニック関連の民間の検定に出会ったこともあります。

その分野の推進や業界拡大の助けとなる可能性もある「資格ビジネス」ですが、まだ問題点がとても多く、特にオーガニックの分野では眉唾ものの資格や検定を展開している民間が一部あると感じています。

資格や検定のメリット

しかし、これから「オーガニック関連の資格を取ろう!」と思ってこの記事を読んでくださっている方もいる中で、このような民間資格の弱点ばかりを列挙し続けるのも建設的ではないので、私が実際にオーガニックの資格を取得し、検定を受けて良かったと思えた「資格や検定のメリット」を挙げていきます。

独学での勉強の仕方が分からない時

何か新しいことを勉強しよう、と思った時、まずは基本的なことから始め、段階を踏んで応用的な事を学習するのがセオリーですよね。

分野にもよりますが、資格取得や講座では、予めカリキュラムが用意されており、資格取得という明確な目標があるため、一から独学で始めるよりも「効率的に」勉強ができます。(もちろん講座や試験の内容がまともである事が前提です)

「何から始めていいか分からない」と、知識がほとんど無い分野の勉強を一から効率よくしようと思えば、資格取得を目標にしたり、講座に沿って勉強するのもいいかもしれません。

指標になる

実際にその資格や検定が役に立つ、立たない、という事は抜きにして、例えば「オーガニックコーディネーターの試験に合格した」という「事実」として一つの指標になる場合もあると思います。

見る人によってはブランディングとなる

必ずしもブランディングが役に立つとは限りませんが、自分に「自信を持たせる」という点では意味のある事だと思います。

また、資格や検定によっては重宝されるものであったり、見る人によっては「付加価値」となり得ることは十分にあります。

やはりオーガニックを勉強するのに農業は欠かせない

私の先輩が言う「オーガニックを勉強するなら実際に農業をするのが一番早い」というのは本当にその通りだと実感しています。

2019年の夏、オーストラリアとイタリアでWWOOF(WWOOFの説明はこちら)をし、有機農業をしているファームで農業のお手伝いをしてきましたが、そこで「百聞は一見に如かず」をいくつも体験しました。

農業が全ての基本です。有機加工食品も、有機畜産物も、有機飼料も、有機農産物が無ければ生産できないのです。

しかし、どんな事でもそうですが、知識も実践の質を高めるためには必要不可欠です。だからこそ「資格」や「検定」というものがあると思うのですが、それらに頼りすぎた学習ではなく、知識と実践をお互いに相乗させていく事が上手な学習の仕方ではないでしょうか。

資格や検定だけではなく、本や専門書を読んだり(オーガニックの分野以外のものも)、農家の人の話を聞いたり(これはすごく大事)、自然に日頃から触れて自分自身が地球の一部だった事を時々思い出したりすることで本当の「知識」をつけられるのではないかと思っています。


最後まで読んでいただきありがとうございました!

今回の記事に関してご質問がある方は、お気軽にお問合せくださいね。

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