ゲノム編集とは?遺伝子組換えとの違いや問題点は?オーガニックとの関連についても考察

 

こんにちは!オーガニックコーディネーターオリカです。

今回は、日本でも議論がなされ始めた「ゲノム編集」について、遺伝子組換えとの違いを解説し、オーガニックとの関連を考察していきたいと思います。

※ご注意:この記事では、ゲノム編集によって生まれた中国の双子の赤ちゃんについては触れていません。

(2018年11月29日に再編集しました。)

ゲノム編集とは?遺伝子組換えとの違いは?

ゲノム編集は、とても簡単に言うと「遺伝子組換えのレベルアップバージョン」です。

遺伝子組換えよりも、簡単で、なおかつ成功率も高く遺伝子組換え技術で成功しなかった遺伝子操作が出来るようになります。

人工酵素のハサミで、DNAの中から要らない部分を切り取ったり、逆に、新たな遺伝子を組込ませたりします。

ゲノム編集の目的は、遺伝子組換えと同様に、より効率的に農作物を作るところにあります。

例えば、農作物の収穫量を遺伝子操作によって増やすことができたり、成長を遅らせたり、早めたりすることが出来ます。ちなみに、通常よりも多く収穫できる稲と、養殖しやすいマグロはすでに完成しているようです。

また、遺伝子組換え技術は他の農産物や生物など、外部からの遺伝子を組み替えられるのに対し、ゲノム編集では、基本的にその農作物本体の遺伝子を操作するのみ、とされていますが、そのあたりに関しては日本でも議論が始まったばかりで、遺伝子組み換えと異なりほとんど法整備や規制がない中、今後の方針について慎重に検討していくようです。

法律での規制は?

遺伝子組換え技術に関しては、生物多様性を保護する目的で作られたカルタヘナ法という法律に基づき、規制されています。

もちろんゲノム編集も、遺伝子組換えと同様にカルタヘナ法が監視の役目をするようになり、カルタヘナ法に準拠していないものは許可されません。さらに、食品衛生法も関わってくることになります。

日本では、現在の法律ではかなりグレーの位置づけとなっており、今後、法的な制度を作り方針を具体的に固めていく意向です。

また海外については、アメリカではゲノム編集に比較的寛容な姿勢をとっているようで、一方、ヨーロッパ各国ではかなり厳しく規制をしているようです。やはりアメリカはモンサント社の影響が大きいのでしょうか。

ゲノム編集の技術は簡単で成功率が高いためか、企業によって比較的自由に研究され、自由に作られている現状があり、研究の過程で予期しない突然変異を起こした例もあるそうです。

これから起こり得るであろう食糧危機の打開策などのメリットもある一方で、自然界に存在しないものをこのように簡単に許してしまうことに否定的な専門家は、少なくないことでしょう。

実際に日本で研究や実用化を進めるとなると、規制に関する法整備に関しては、考えられるありとあらゆる可能性を慎重に議論していくべきです。専門家の中には、このようにDNAを人工的に操作した農作物が、自然の中で、操作されていない農作物と交配してしまい、遺伝子操作されたものとそうでないものが混合されて市場に出回ってしまう、等の可能性があるとして、法律や規制について丁寧に話し合われるべきだとしています。

2018年の種子法廃止と絡んでくる可能性がある?

ここからは個人的な考察ですが、2018年春に種子法が廃止され、その影響が今後ゲノム編集の法整備にも絡んでくるのではないかと思っています。

種子法は、戦後ずっと国が管理していた主要な作物の種を、民間も自由に管理・開発できるように、といって2018年春に廃止されたものですが、その企業が、種の開発にゲノム編集や遺伝子組換えを利用する可能性が出てくるかもしれません。これを考えると、超優秀なスーパー作物がゲノム編集や遺伝子組換えによって開発され、私達の食卓に出てくる日は遠くないかもしれません。

カルタヘナ法をどこまで活かすか、が重要なポイントになると思います。

種子法廃止に関しては以下の記事をご覧ください。

オーガニックとの関連について

現在の有機JAS規格では、遺伝子組換え技術は使用できません(例外がありますが、ほぼ使用不可です)。これはどの国のオーガニック規格でもほぼ同様に禁止されています。

ただ、遺伝子組換えやゲノム編集をあえて使うことによって、虫や雑草に強い品種を作れば、農薬を使用しなくても、今までよりも容易に有機農産物が生産できるのではないか、そこを、遺伝子組換えとゲノム編集は悪だ、と頑なに言い続けることで、有機農産物の生産の妨げにすら繋がっているのではないか、という意見の方もいます。

現在のオーガニック規格では「疑わしきは罰せよ」の考えで遺伝子組換えを禁止していますし、おそらく今後もしばらくは、オーガニックと、遺伝子組換えやゲノム編集が交わることはまずないでしょう。また、私も遺伝子組換えやゲノム編集がオーガニックに入り込んでくることには否定的な立場にあります。

まだまだ不明瞭な部分が多い遺伝子操作の技術。各国で反対運動が頻繁に起こったり、モンサント社との訴訟のニュースが流れたりと、食品業界では非常にダークな部分が色濃いですが、私も「疑わしきは罰せよ」のタイプなので、自然に起こりえないものを人間の都合で生み出すことで、いつか歪が生じてくる可能性があるのではないかと、個人的には思っています。


最後まで読んでいただきありがとうございました!

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